伊藤美誠選手が東京2020オリンピック代表に決定
伊藤美誠選手は11月10日まで行われた卓球ワールドカップ団体戦にエースとして出場し、準優勝を果たしました。とはいえきっと目標は優勝だっただけに悔しい大会だったのかもしれませんね。
しかし悔しがっている暇はありませんでした。伊藤美誠選手は11月12日から開催されたワールドツアー・オーストリアオープンに出場しています。
このオーストリアオープンは東京2020オリンピック代表を決めるレースに重要な試合であり、伊藤美誠選手の他にも石川佳純選手や平野美宇選手、佐藤瞳選手、早田ひな選手らが出場しています。
伊藤美誠選手の出場は14日(木)のミックスダブルスからだったのですが、16日(土)にはシングルスで鄭怡静選手(チャイニーズタイペイ)を4-1で下しベスト4に進出。この結果東京2020オリンピックのシングルスへの出場権獲得を確実にしました。おめでとうございます!
【追記】
伊藤美誠選手がワールドツアー・オーストリアオープンのシングルスで優勝されました!東京2020オリンピック女子シングルスの代表を確定させ、プレッシャーから解放されたということもあるのかもしれませんが、代表となったら次は本番に向けた戦いも必要ですよね。いきなり結果を残しれくれた形です。
現在の世界ランクは7位ですが、6位までは中国勢が締めています。しかし中国では伊藤美誠選手に「大魔王」のニックネームが付いているようで、かなり警戒されています。どうやら中国選手は伊藤美誠選手に勝利すると約150万円の報奨金が出るそうですよ!すごい額ですよね。
東京2020オリンピック卓球競技の出場者の決定方法
東京2020オリンピック卓球競技の出場者の決定方法は
- シングルス:2020年1月時点での世界ランク上位2名
- 団体:相性などを考慮し日本卓球協会が3人目を決定
となっています。伊藤美誠選手は11月12日(火)からで行われたワールドツアーのオーストリアオープンでのポイント獲得を確実にし、たとえ今後の試合に出場しなかったとしても2020年1月時点の日本人選手のなかでの世界ランク2位以上を確実にしました。
世界ランクの決定方法
現在の世界ランクは2018年から新しい方式で付けられているポイントにより決まっています。
- 過去1年間の大会の成績が対象
- 一部の大会はその大会が次に行われるまで有効
- ポイントが高い順に8大会のポイントを合計
- T2ダイヤモンドは8大会とは別で加算
- チームワールドカップ団体戦ではシングルス1勝につき250P加算
T2ダイヤモンドとは…
T2ダイヤモンドはプロツアーの一つで
- T2は「T2アジア太平洋リーグ(T2APAC)」の略称
- 男女16名ずつが参加
- ワールドツアーのポイントにより出場する15名が決定
- 残り1名は開催国から
- 順位により世界ランクに加算されるポイントが得られる(得られるポイントは下の方に書いてあります)
2019年はマレーシア(7月)・中国(9月)・シンガポール(11月)の3大会が予定されていましたが、許可を取得する段階でうまくいかず中国大会が延期となりました。中止ではないのですが2019年中に開催される見込みはなく2020年1月の東京2020オリンピック決定のタイミングには間に合わない状況です。世界ランクのポイントに追加で加算される大会のため影響もあるのでしょう。ちなみに11月のシンガポール大会は開催される予定です。
現在の世界ランクの状況
●女子(2019年11月)
ランキング | 選手名 | ポイント |
7 | 伊藤美誠 | 13340 |
8 | 石川佳純 | 11805 |
10 | 平野美宇 | 11375 |
19 | 佐藤瞳 | 8485 |
21 | 加藤美優 | 8130 |
石川佳純選手・平野美宇選手はどうなる?
東京2020オリンピック代表を争う選手らは、ワールドツアー・オーストリアオープンに出場しています。このオーストリアオープンは世界ランクポイントへの加算が多いプラチナ大会であるためです。
【獲得ポイント/プラチナ】
順位 | ポイント |
優勝 | 2550 |
準優勝 | 1800 |
ベスト4 | 1465 |
ベスト8 | 1125 |
ベスト16 | 900 |
ベスト32 | 675 |
ベスト64 | 340 |
ベスト128 | 225 |
ベスト256 | 170 |
ベスト512 | 115 |
ここでのポイント獲得を狙うことは当然なのですが、現在の世界ランク8位の石川佳純選手は決勝トーナメント2回戦で王芸迪選手(中国)に4-2で惜敗してしまい、10位の平野美宇選手は25位の早田ひな選手に0-4のストレートで敗れています。
シングルスの代表枠は2人です。そして現在2番手を争うのは石川佳純選手と平野美宇選手です。僅差のためどちらが代表となってもおかしくはない状況です!
ダブルスは3名
東京2020オリンピック卓球団体戦のメンバーは3人です。シングルスの代表2名に加えてもう1名が選出されるわけですが、この3人目は日本卓球協会が相性などを考慮して決定することとなっているため、たとえ日本人選手の中での世界ランクが3位でも代表に選ばれるとは限りません。
そんな中で本当に調子が良さそうなのが、オーストリアオープンで平野美宇選手をストレートで破った早田ひな選手ですよね。すでに代表を決めた伊藤美誠選とのダブルスは日本勢で最強と呼ばれ、オーストリアオープンでも張本智和選手と組んだ混合ダブルスで優勝。シングルスでも中国人選手を破りベスト8としています。
東京2020オリンピック女子卓球の代表決定レースは、団体戦のメンバーも含めて混戦の様子は続きますね!
ここまで僅差だと石川佳純選手・平野美宇選手の両名に出場してほしいですが、そうはいかないんですよね…複雑です
強い者、結果を出した者が上に立つ。それスポーツだ。
厳しいっ!果たして東京2020オリンピック女子卓球の代表選手は誰が選ばれるのでしょうか!